むし歯の予防<処置>
こんにちは、兵庫県芦屋市の中山歯科です(^O^)
今日の歯科コラムはむし歯予防の処置についてお伝えします。
前回「むし歯について」の記事で、歯の質について少しお伝えしましたが、カルシウム分の少ない歯や、奥歯の溝が深い歯などはむし歯になりやすくなります。歯の質は生まれたときにほぼ決まってしまっています。では、むし歯になりにくい歯にかえるためにはどういった予防・処置が必要なのでしょうか。
・フッ素の利用
フッ素(フッ化物)には、歯の表面のエナメルと結合して、歯そのものを丈夫にしてくれるのと同時に、むし歯菌の力を弱めてくれる働きがあるといわれています。実は、歯は食事のたびに溶けたり(脱灰)、再生したり(再石灰化)を繰り返しています。脱灰ばかりが起こるようになると、歯は再生できなくなりむし歯になってしまいます。フッ素やフッ素入り歯磨き粉を使うことでむし歯になりにくい歯を作ることができます。特に乳幼児や小さなお子様は、まだ歯が丈夫ではないのでフッ素による歯質強化をおススメします。
・フッ素入り歯磨き粉の効果
一日二回~三回のブラッシング(歯磨き)が目安です。就寝前が一番効果的といわれています。フッ素は口の中で再石灰化を助けるため、ブラッシング後は30分ほど飲食を控えましょう。
フッ素の効果を高めるためには…
①フッ素を塗る前にきちんとプラーク(歯垢)を落とす
②定期的にフッ素を塗る
③フッ素を塗った後は飲食を控える
フッ素はむし歯になりにくい状態をつくりますが、完全にむし歯予防できるものではないので、きちんと歯磨きしてしっかり予防しましょう。
写真:中山歯科で取り扱っているフッ素とフッ素入り歯磨き粉です。
・シーラントを利用
シーラントとは、奥歯の溝をプラスチックの樹脂で埋めることで事前にむし歯を予防するという方法です。特に子どもの奥歯、生えたての乳歯や永久歯のむし歯予防に80~90%の効果があります。また、シーラントの成分にはフッ素も含まれていますので歯を丈夫にしながら、事前にむし歯予防をすることができます。
<生えたての歯の特徴>
*他の歯よりも高さが低いので歯ブラシが届きにくい
*奥歯の溝が深いため、歯ブラシの毛先が入らない(個人差はあります)
*歯の質が弱い(やわらかい)
シーラントは歯の色に近いので、塗っても目立ちません。また、歯を一切削ることなく、短時間で終わります。なので小さなお子さまでも安心して行うことのできるむし歯予防になっています。
シーラントをしたからと安心せずに、毎日丁寧にブラッシングを行い、シーラントを塗っていない部分がむし歯にならないように注意しましょう。またむし歯の予防も歯周病と同じように定期検診がとても重要です。定期的にシーラントが剥がれていないか、お口の中や普段の食生活に問題はないかなどのチェックを歯科医院でしましょう。早期発見・早期治療でむし歯の予防を行うことが大切です。
なにか少しでも気になることがあれば、中山歯科へご相談ください。
次回はむし歯の予防<食べ物>についてです。